非常持ち出し品の準備

 食料も水も電気も電気もガスも何もない野外で2,3日は生活できる程度の準備が望まれます。持ち出し品の量や品数が多くて避難行動の妨げになってはいけません。そこで、(A)最低限絶対そろえておきたいものと、(B)できれば追加して持っていきたいものとを分けて準備しておき、避難生活が長期にわたりそうな場合、(C)可能であれば家に戻ったときに持ち出すものをまとめておきましょう。
(A)非常持ち出し品
飲料水 1人1日3リットルとして計算する。
食料品 少量でも高カロリーのチョコレートやビスケットタイプの機能性食品がよい。
救急セット 消毒液、ガーゼなどがセットになったものを用意。最低限の常備薬も備える。
貴重品 各種保険証書、預貯金の口座番号、クレジットカードの番号と暗証番号の控え。現金は2〜3万円で、公衆電話用の10円玉も混ぜておく。
懐中電灯 予備の電池も準備。
ラジオ 情報を得るのに必要。予備の電池も準備。
マッチ、ライター 暖をとるときや炊き出しに必要。
ヘルメット 緊急避難時に頭を保護するためのもの。
軍手 緊急避難時などに利用。
10 底が厚くて簡単に履けるもの。
11 雨合羽 雨対策。
12 タオル 大きさを変えて数枚。
13 ポリ袋 大小とりまぜる。
14 ウェットティッシュ 水を使えないことを考慮して。
15 時計 防水加工を施したもの。
16 ナイフ 複数の機能が一本になったものが役に立つ。
(B)できれば持ち出したいもの
食料品 缶詰、インスタント食品などのある程度かさと重さのあるもの。
浄水器、浄水剤 川の水など、汚れた水でも飲料水にできる。
衣類 動きやすいスウェットの上下なども適している。靴下、下着も必要。
ろうそく、固形燃料 濡れないようにビニール袋に入れておく。
衛生用品 髪が洗えないときは水のいらないシャンプーが便利。他に石鹸なども必要。
ロープ ものを縛ったり、足場の悪いところで歩く助けになったりと用途は広い。
簡易トイレ 水分を固めてしまい、においも気にならないタイプのものがよい。
使い捨てカイロ 寒い時期にはかかせない。
家具や家の下敷きになって声が出せない時に役立つ。
(C)被災後に持ち出すもの
寝具、毛布 軽くて温かい素材のものがよい。
携帯用調理セット アウトドア用のなべは非常食やインスタント食品を温めるのに便利。やかんもあるとよい。
防水シート 濡れた場所でもスペースが確保できる。ある程度大きさに余裕があるものがよい。
洗面用具 歯ブラシや歯磨き粉、洗顔フォームなど。
折りたたみ式タンク プラスチックやポリエチレン製のタンクはコンパクトになるので持ち運びにも便利。
食器 紙皿、スプーンなど、軽くて壊れないものを用意する。
ラップ 食器にあらかじめ敷いて使うと、水洗いの回数が減らせるし衛生意的。用途は他多数。
包丁、まな板 調理には不可欠。
安全ピン 衣服のほつれなどの応急処置にも役立つ。
10 金づち 軽い大工仕事ならこなせる大きさのものを。釘もあると便利。
11 スコップ、のこぎり 倒壊した家を掘り起こしたりするのに役立つ。
12 リアカー、担架、テント リアカーは物資の買出しに、担架はけが人やお年寄りを運ぶ時に使用。テントは野外用に。
13 ガムテープ 梱包の時に役立つ。
14 爪きり、耳掻き 落ち着くと身だしなみにも気を配りたくなってくる。
15 自転車 地震では人命救助が優先されるので道路の整備が遅れるため、交通手段として有効。
16 その他 新聞紙や段ボールなどはものを包んだり、燃料にもなる。
参考文献:地震災害 防災の手引き,小学館,1995
防災のてびき 目次へ