能登半島沖地震
 1993年2月7日22時27分に発生した能登半島沖地震はマグニチュードが6.6で測候所のある輪島市では観測史上初めての震度5の強震を記録しました。その他、富山などでは震度4、長野、福井、新潟を始めとする地域で震度3を観測し、北陸地方を中心に東北から中国地方にかけての広い範囲で有感地震となりました。比較的中規模の地震でしたが、震源深さが25kmと浅いことから直下型地震の特徴を持ち、能登半島先端に位置し震源に近い(20〜30km程度)珠洲市に被害が集中しました。道路関係の被害が多く、地盤災害は数十箇所で発生した砂地盤の液状化と珪藻泥岩急傾斜面の崩壊が代表的で、その他典型的なものに柳田村久田地内の地すべりや木の浦トンネルの落盤があります。また、電気、水道などのライフラインが各所で寸断されました。特に水道管の破損により断水状態となった家屋は約2300棟を超えました。
被害概要
負傷者 29人
家屋全壊  1棟
家屋半壊 20棟
一部損壊  1棟
震度1以上を記録した地点
震源位置
木の浦トンネルの天板崩落
破損した天端コンクリート H5.2.8撮影
 この地震の最も甚大な被害は、この写真に示す木の浦トンネルの天井部の落盤であり、約2ヵ月半の通行止めとなりました。天井部の崩壊は飯田方向から25m入った地点で生じ、地震直後は反対側の坑口が見通せる状態でしたが、その後の余震によって崩壊が進み、坑内が完全に塞がれました。
飯田方坑内の状況  H5.2.12撮影
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