Slope Failure 2

 

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山腹斜面の災害の把握方法に関する研究

     A slope failure monitoring using remote sensing data

 

崩壊の分類

筆者らのこれまでの研究において,崩壊域を精度良く推定するには,崩壊の形態の判定が重要であることが導かれている。ここで,検出を対象とする斜面崩壊の形態を設定する。Varnesによる崩壊の運動形態からの分類およびこれらの主要な特徴を以下に示す。

 

@ 落下:通常,崖の部分に発生するため平面形状は崖に沿った線状を成す。長辺方向に対して直角方向(短辺方向)が落下方向となる。

A 滑動:一から数枚のせん断面に沿って土塊が移動する。遷急点において比較的大規模に発生することが多い。通常,面的な広がりを呈するので上空からの観測で捉えやすい。

B 流動(土石流):通常,谷に沿って砂礫が流下するので平面形状は谷に沿った線上を成す。比較的細長く,曲がりくねって流下するため,樹木や地形の陰の影響を受けやすい。

 

陰影部からの採光部の推定方法

@ 実際に崩壊していない全ての領域には,同じ高さの樹木が存在すると仮定する。

A 実際のDEMがFig.3(A)であったときに,Fig.3(b)のように濃淡を反転した仮想のDEMを作成する。

B Aで作成したDEMに対して,実際の太陽方位角に180°を足した方向から太陽光を入射させ,その陰影画像を作成する。

C しきい値処理により検出された崩壊域採光部に@と同じ高さ分だけAで作成したDEM上に加える。

D Cで作成したDEMに対して,Bと同じ条件で陰影画像を作成する。

E Bで作成した陰影画像とDで作成した陰影画像の差が0よりも大きい領域を抽出し,この領域を崩壊域の陰影部とする。

F しきい値処理により検出された崩壊域採光部にEで抽出した崩壊域を加算したものを最終的な全崩壊域とする。

 

 

 

 

 

 


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