都市生活においては、今後ますます生活環境の快適さ(アメニティ)への要望が強まってきます。生活環境の面ではライフラインのキャブシステム化などの配慮が必要となります。水系システムでは上水道がすでに整備されており、
安全で廉価で豊かな水の供給がなされています。
さらに、有効な水利用の観点から、都市においては、下水道の拡充整備を計り、
処理水の一部を新たなせせらぎとして親水公園内などに導き、ほたるなどの
昆虫が生息できる人工の自然空間を整備するなどの総合的な循環を考慮することが必要となります。
都市廃棄物はその収集・リサイクルシステムが確立し、クリーンに処理され、
周辺の環境を汚染しないように処分地などが計画されます。
電気・ガスなどのより良質なエネルギーが市民生活を支えます。
通信ネットワークが整備され、居ながらにして様々な情報を授受できます。
また、居住地周辺の道路が整備され、通勤・通学・買物などのための交通機関の利用が便利になります。都市災害に対する備えも万全で、避難地・避難路などの防災施設も近くにあり、安全な生活ができます。
コミュニティ関係では幼稚園・学校などの教育施設も近くにあり、
子供たちの通学路の安全性も確保されています。老人ホームなどの福祉厚生施設や
病院などの医療関係の施設も利用し易く、
また、これから増えるであろう余暇の時間をゆったりと過ごせるように、
公園・緑地・体育施設・レクリエーション施設などの公共施設や
博物館・美術館などの文化施設は、地区の個性を配慮しながら適正に
配置されることが大切であす。
21世紀の地域・都市では、環境の質を高いレベルに保つことが大きな課題となります。
環境のモニタリングは広域的・長期的に行われます。今後、増えると予測されている
廃棄物問題や都市交通問題などにも積極的な対策が講じられます。
そのために、都市システムや環境変化などの解析に都市環境解析システムが活用されます。 |